PROJECT「私たちの挑戦」
サプライチェーン全体を支援する、次世代のGXソリューション。
SUMMARY
鉄鋼分野の専門商社、伊藤忠丸紅鉄鋼は、CO2排出量削減に鉄鋼業界全体で取り組んでいくために、ITソリューション会社であるNTTドコモビジネス様と連携して、脱炭素ソリューションの展開に着手しました。イグニション・ポイントは、このプロジェクトをトータルにサポートし、事業を成功に導くだけでなく、さらに発展させて、GX(グリーン・トランスフォーメーション)を総合的に支援するコンサルティングサービスを伊藤忠丸紅鉄鋼と共同で提供しています。サステナビリティの取り組みは、日本企業にとって最優先ともいえる命題です。なかでもCO2排出量が多いとされる鉄鋼業界では、グローバルな競争において生き残っていくための欠かせない戦略。それはものづくりのサプライチェーン全体に関わるテーマでもあり、鉄鋼産業の脱炭素化を加速させる、次世代のスタンダードとなるチャレンジです。
- Strategy & Innovation Unit
- Consultant 村上 彩希
- Strategy & Innovation Unit
- Senior Manager 坪内 俊樹
環境学の知見を、
ビジネスの力で社会へ
実装していく。
2024年、新卒入社。村上は学生時代、大学院で環境学を専攻します。その知識を社会に役立てていくためには、多様なビジネススキルが欠かせないと考え、イグニション・ポイントを志望しました。入社直後にこのプロジェクトにアサインされ、OJTを兼ねて数か月にわたって経験を積んでいくことに。その後、コンサルタントとして幅広い案件に携わり、改めて環境領域のプロフェッショナルを目指したいという気持ちを強くしています。
アカデミアの知見を、
実社会を動かす「価値」に変えたい。
学生時代、大学院で環境学を専攻し、国レベルでの環境保護施策の研究に携わりました。しかし、学んでいくうちに、もしも将来、公共の施策に関わっていくにしても、もっと社会や生活に近い、ビジネス領域の経験が欠かせないことに気づいたのです。「ビジネスを知らなければ、机上の空論になってしまうのではないか?」という私の想いを、真っ正面から受け止めてくれたのがイグニション・ポイントでした。入社して最初にアサインされたのがこのプロジェクトです。携わった期間はわずか数か月、OJTも兼ねた業務でしたが、私にとって非常に刺激的な第一歩となりました。
私がプロジェクトに加わったのは、ソリューションが立ち上がり、競合他社との差別化をいかに図るかが課題となっていた時期でした。これらソリューションに関連する新サービスの企画や、そのために必要となる資料の収集・分析、ヒアリングの設計などを担当。また、炭素排出量の計算ロジックを活用した、削減量の算出方法の検討などにも取り組みました。チームのメンバーとしてさまざまなミーティングに参加し、クライアントとの緊密な関係を肌で感じながら、実践を通じてコンサルタントとしてのスキルと知識を学んでいきました。
「環境」をコストから価値へ。
そのストーリーを紡ぐ難しさと喜び。
このようなクライアントとの議論を通じて感じたのは、非財務的と思われがちな「環境」を、財務的な価値に紐付けていくことの難しさです。サステナビリティの取り組みを単なる「コスト」と捉える傾向があるなか、ソリューションの価値や、その価値を伝えるストーリーをどう創出していくかが鍵を握ると思いました。
記憶に残っているのは、ソリューションを導入した企業の担当者の言葉です。「日本の鉄鋼業界の仕事を守り、自分の孫たちが安心して暮らせるために社会を守っていきたい。その価値があるソリューションだと思っている」。クライアントの想いがしっかりと伝わり、その関係性にイグニション・ポイントが深く関わっていることを感じて、とても嬉しかったのです。
ロボティクス系企業の事業再編、不動産系や通信系企業での新規事業開発——。このプロジェクトの後、環境領域にこだわらず、コンサルタントとして濃密な経験を重ねています。最近、視野が広がるとともに、改めて環境領域のプロフェッショナルを目指したいと思うようになりました。「環境」と伴走しながら、自分がビジネス領域でチャレンジすべきことは数限りなくある。そんな気づきを与えてくれた、魅力的な先輩たちと出会えたことでも、自分にとって深く胸に刻まれるプロジェクトだと感じています。
「社会の課題」と
「個人の想い」を繋ぎ、
ポジティブなインパクトを
創出する。
2022年、キャリア入社。大学卒業後、坪内は旅行会社、鉄鋼商社を経て、大手コンサルティングファームへ。携われる領域が狭かったため、コンサルタントとしてもっと多様なチャレンジがしたいと考え、イグニション・ポイントに入社しました。このプロジェクトには入社直後から携わり、GXソリューションの立ち上げでも中心的な役割を果たしました。現在は、スポーツをテーマとした新規事業開発の案件にも携わっています。
日本の鉄鋼産業を再興する。
その想いが、プロジェクトの着火点だった。
このプロジェクトのはじまりは、鉄鋼の専門商社である伊藤忠丸紅鉄鋼様が抱いた業界に対する危機感が根底にあったと思います。鉄鋼業界というと大手ばかりに目が行きがちですが、サプライチェーン全体を見渡してみると、中小のたくさんの会社が大切な役割を担っています。しかし、CO2排出量削減が世界的に欠かせないビジネス要件になった今、1社だけの力では太刀打ちできない局面になりつつあります。一方、ITソリューション会社であるNTTドコモビジネス様では、自社で手がけるCO2排出量算出・可視化・分析ソリューションの拡大を模索していました。こうして伊藤忠丸紅鉄鋼様とNTTドコモビジネス様が連携したプロジェクトが立ち上がったのですが、両社の強みを統合し、社会実装へと繋げるプロセスにおいて、実務レベルでの具体的な道筋を共に描き出すべき重要な局面に差し掛かっていました。そこでイグニション・ポイントのサポートが始まったわけです。これらの流れを振り返ってみても、いかにもイグニション・ポイントらしい共創であり、新しい可能性を拓くプロジェクトだと思っています。
「伴走」の先にある、
クライアントの「自走」を目指して。
私は、プロジェクトが立ち上がった当初から、プロジェクト・マネージャーとして携わっています。事業戦略の検討に始まり、事業計画や営業戦略の策定、さらにはイメージキャラクターやホームページのデザイン・構築まで、幅広いサポートを提供してきました。
この間、コンサルタントとして考え続けていたのは、新規事業開発を伴走支援する意義でした。この伴走型のスタイルにこそイグニション・ポイントの強みがあるわけですが、最終的にはクライアントが自走できる状態をつくり出すことがゴールであり、伴走と自走との距離感は難しいものです。このプロジェクトでは、事業がスタートした後は、状況に応じて随時支援するやり方を取り入れました。もちろん、私自身としてはずっと伴走している感覚でしたが、結果的には、プロジェクトを成功に導き、GXソリューションという新しいビジネスを創出できました。私自身としても、学びの多いプロジェクトだと実感しています。
現在、伊藤忠丸紅鉄鋼様とイグニション・ポイントは、このプロジェクトを発展させた、GXを総合的に支援するコンサルティングサービスを共同で提供しています。先ほど「新しい可能性を拓いた」と話したのは、この共創のことです。「環境」という非財務的な価値を含む領域を開拓したことも新しいチャレンジですし、その環境における、村上さんをはじめ若いメンバーたちの想いをビジネスに結実できたことでも意義は大きかったと思います。「ゆたかな人生のきっかけを」というイグニション・ポイントの理念にも通じる、社会にポジティブなインパクトを放つプロジェクトだと思います。
このプロジェクトの成功が
日本産業の再興に対して
持つ意義
かつて日本の高度経済成長を支えた鉄鋼業は、「産業のコメ」と呼ばれるほどあらゆる産業の基盤となっています。しかしその一方で、国内において最大級のCO2排出産業であるという課題もあります。この脱炭素ソリューションは、大手鉄鋼メーカーだけでなく、その裾野に広がる中小の加工メーカーの脱炭素化を支援するために立ち上げられたもの。鉄鋼業界のみならず、日本のものづくりにおけるサプライチェーン全体がグローバル市場から排除されるリスクを防ぎ、持続可能な形で日本産業の再興を後押しするプロジェクトといえるでしょう。